工務店の仕事は、現場での対応が多くを占めます。
しかも、その内容は多岐にわたり、経営者は多忙を極めます。
が、どんなに多忙であっても、工務店経営者が忘れてはいけないことがあります。
それは、
常に、工務店の(自分の)当たり前を疑うという姿勢です。
時代の変化をつかめ
長い間、工務店経営をしていると、
いつのまにか、
- 「これをやっておけばいい」
- 「こうでなければならない!」
そう思い込んでいることは、多いものです。
でも、それは、硬直化の始まりです。
硬直化とは、
- 自分の枠内だけで考える
- 昔の価値観に固執する
そんなイメージで捉えてもらえば良いでしょう。
特に、長い間、工務店を経営してきた自負があればあるほど、その罠にはまる確率は大きくなります。
なぜなら、今は、インターネットが普及し、誰もがスマホを持つような時代です。
そのため、
- 価値観は大きく変わりつつある
- 昔上手くいったことが、今後もうまくいくとは限らない
からです。
もちろん、
スマホが普及した。
だから、家もスマホで売れる。
なんて、くだらないことを言うつもりはありません。
ただ、変わってきた価値観には、ぜひ敏感になっておくべきでしょう。
お客様が求めるものは・・・?
昔、十分な情報発信ができたのは、本当に一握りの会社だけでした。
というのも、テレビコマーシャルや、フルカラーのチラシなど、莫大な費用がかかりましたから。
それが、今は、
- ネットが普及したおかげで、たくさんの情報があふれかえり、
- スマホが普及したおかげで、お客様はいつでも詳細な情報にアクセスできるようになりました。
ところが。
建築業界、工務店業界は、基本、アナログのせいか?
情報がまだまだ、全然、不足している状況なのです。
確かに、立派なホームページを持った工務店は増えました。
でも、それと、情報量は別個の話です。
その証拠に、
ハウスメーカーで家を建てることを決めた方達に
「なぜ?この会社を選ばれたのですか?」
と尋ねてみたところ、
「だって、床材が良かったから」
とマジで答えた人が、6割に上ったのです。
この答えに「え?マジで?」と絶句する工務店さんは少なくないはずです。
だって、床材が自由に選べるなんて、工務店側にとっては、当たり前のことですから。
要するに。
工務店にとっての「当たり前」は、お客様には、みじんも伝わっていないのです。
まとめ
昔のように、情報が手に入りにくい時代なら、上記のようなことは、仕方のないことだったでしょう。
でも、これほどの情報社会の中で、いまだに、そんなことが起きているんです。
このことを、工務店経営者は、しっかりと受け止める必要があります。
これは、ちょうど、学校の先生と生徒の関係と似ているかもしれません。
先生は、一生懸命、教えているつもり。
でも、生徒の方は、
- 聞いていない
- 見ていない
- 覚えていない
んです。
これを、生徒たちに身に着けさせるには、どうすれば良いのか?
- まずは、自分の「当たり前」を排除すること。
- その上で、繰り返し、繰り返し、何度でも、伝えること。
これしかないでしょう。
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